♪ドレミ薬局♪

ドレミ薬局からのお知らせ
2008年10月〜2009年3月



2009年3月

ジュリアン

今月はジュリアンです。
またまた今回も近くの公園で撮りました。


前回は「高齢者の事故防止」をご紹介しました。今回は、同じく事故に遭いやすい子供について「こどもの事故防止」として簡単にご紹介いたします。

子供は発育と同時に行動範囲が急激に広がり、思いがけない事故が起こります。
家庭内では、事故を防止するために常に家庭内を整理し、危険物を避けるように心がけ、子供の安全に気を配ることが重要です。



【玄関ドアの指はさみ事故を防ぐ工夫】
人為的でなくとも、風などで煽られてドアが閉まり、玄関ドアに指を挟み込まれて、大ケガをする事故が起こる場合があります。
そこで、勝手に閉まらないように玄関ドアの下側にストッパーを付けたり、挟み込む部分に指を入れないように保護を付けたりします。

【家具の角への衝突事故を防ぐ工夫】
子供はよく転倒する上、全力で部屋中を動き回りますので、家具の角への衝突は起こり得ます。
そこで、怪我をしないために、特にテーブルの角などにはクッションを付けることをお薦めします。

【引き出しや戸棚の事故防止の工夫】
引き出しや戸棚から思わぬものを取り出して口に入れたり、思わぬ遊びをするかもしれません。
そこで、子供では容易に開けることが出来ないように引き戸ロックなどを設置する工夫が必要です。

【洗濯機の事故を防ぐ工夫】
洗濯機の洗濯層に誤って落ちておぼれてしまったり、手を巻き込まれたりと、危ないです。
そこで、フックを洗濯機の両端に取り付けて、そこにゴムバンドを掛けて洗濯層のふたが子供では開けることが出来ないようにします。


最後に、当然のことながら、子供に積極的に安全教育することや、事故から身を守るための運動機能を伸ばすために外で元気に運動をさせることも重要です。

ちなみに今回ご紹介しました、ストッパーやフック・引き戸ロックなどは、自分で作らなくても、ホームセンターはもちろんのこと、最近では100円ショップでも販売していますので、活用してみてはいかがでしょうか?

薬剤師   頼實 雅之

2009年2月

葉牡丹

今月は葉牡丹です。
今回も近くの公園で撮りました。


どんな人でもやがて年をとっていきます。年をとると体の機能が低下し、転倒・やけど・窒息などの事故を起こしやすくなります。場合によっては命に係わることもあります。 しかしながら、事故は日ごろから気をつけることで予防できますので「高齢者の事故防止」として簡単にご紹介いたします。



【転倒事故をなくす工夫】
転倒事故の原因は、小さな段差や暗いところでの視界の悪さが原因と言われています。 そこで、敷居などの小さな段差には三角版で段差をなくしたり、電気コードは部屋の端に沿って固定したり、カーペットはめくれないようにしっかり押しピンやテープで固定したりします。また、視界を良くするために部屋は明るく保ち、廊下や階段には足元灯を設置してもいいと思います。その他、手すりを付けたり、足元はすべりにくくする工夫もいるでしょう。

【やけどをなくす工夫】
やけどの原因は火を使用することと身体能力の衰えによります。そこで、事故が起こらぬように調理台は体にあったものを、また、衣服は袖口が細く火が燃え移らないようなものにしましょう。可能であれば火を使わない電磁調理器の使用をお勧めします。

【窒息事故をなくす工夫】
窒息事故の原因は、のどに食べ物が詰まりやすくなるということはもちろん、疾病などで麻痺がある場合は特に注意が必要です。そこで、ゆっくり良くかんで食べることや、椅子に深くきちんと座り、首を少し前屈した姿勢で食事を摂りましょう。


最後に、高齢者の方はお薬を飲まれている方が多く、お薬の飲み忘れや飲みすぎにも注意が必要です。そこで、空き箱などを使用して曜日や朝昼夕ごとにお薬を整理して飲み間違いなどを防ぐことも一つのアイディアです。作るのが面倒な方は、自分で作らなくても「お薬カレンダー」という形で市販されていますので利用してみてください。
また、それでも飲み違いなどが目立つようでしたら、1度に使用するお薬を袋にまとめること(一包化)も調剤薬局でできます。必要と感じられる方は、お掛かりの医師もしくは薬剤師にご相談ください。

薬剤師   頼實 雅之

2009年1月

新年、あけましておめでとうございます。

世の中は暗いニュースばかりですが、今年もはりきって連載していきますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

スイセン

今月の花はスイセンです。
近くの公園で咲いていました。


毎年、お正月のお餅をのどに詰まらせて死亡するという悲しい事故が起こっています。特に、子供やお年寄りによる事故が多いようです。
「小さく切って」、「良く噛んで」、など日常から出来る予防策はありますが、もしも、のどに詰まらせてしまったときにどのように取り除くのか(「気道異物除去」)について、簡単にですがご紹介します。

のどに異物が詰まってしまうと、話しかけられても返事が出来ませんし、のどをつかむような苦しい仕草をとってしまうものです。
本人が咳をすることが可能であれば、咳をすることで異物を吐き出すのが最も効果的な対処方です。


【傷病者が上体を起こしている場合】
傷病者の頭を出来るだけ低くし、救助者は片方の手で胸を支え、もう一方の手で背中(肩甲骨の間)をたたきます。

【傷病者が横になっている場合】
傷病者を救助者の方へ横向きにし、胸と上腹部を救助者の大腿部で支えて、背中(肩甲骨の間)をたたきます。

【こどもの場合】
 @ 乳児(1歳未満) : 
救助者は自分の手で乳児のあごを支え、前腕に乗せて頭のほうを下げてもう一方の手で背中の真ん中をたたきます。
 A 小児(1歳以上8歳未満) : 
素早く抱きかかえる。もしくは救助者の大腿部で支えて、こどもの頭を低くし背中をたたきます。


以上の方法を行っているうちに傷病者が意識を失ってしまった場合には、直ちに心肺蘇生法を行います。

最後に、最近は小さなお子さんの「こんにゃくゼリー」での死亡事故という悲しいニュースが記憶に新しいですが、未だに商品が販売されているのも事実です。十分に気を付けたいものです。

薬剤師   頼實 雅之

2008年12月

エリカ
今月はエリカです。
エリカはたくさんの種類があるそうですが、私の知っているのは白・赤・ピンクの株です。クリスマスの寄植えのアクセントにもピッタリですよ。


さて今回は、「火傷(やけど)」について、その対処方法について簡単にご紹介します。火傷は家庭でも起こり得る身近なものですが、その範囲が広くて深いほど命を脅かすこともあります。

【手当】

火傷の手当は、急いで冷水(水道水)を注いで痛みが取れるまで冷やすことが基本となります。また、衣類の下の火傷は衣類を脱がさずにそのまま上から冷たい水(水道水)をかけます。さらに、水ぶくれはつぶさないで、消毒した布か、洗濯した布で覆い、その上から冷やします。
火傷が広範囲の場合は、冷水での体温低下にも気をつけましょう。(特に子供・高齢者)

火傷の範囲が広かったり、深い場合には自分で薬などを使用せず、専門の医療が受けられる医療機関への搬送が必要になる場合もありますので、迷わず119番通報してください。

特に、冬場は石油ファンヒーターやストーブでの火傷はもちろんのこと、湯たんぽ・カイロの貼りっぱなしによる低温火傷にも十分ご注意ください。

薬剤師   頼實 雅之

2008年11月

コスモス
今月の花はコスモスです。
コスモスはポットで数株咲いているより、公園などでたくさん咲いている方が断然きれいですね。


さて今回は、前々回「AED」、前回「一次救命処置」の続きです。今回は補足として、語句の説明を簡単にさせていただきたいと思います。


【気道確保】
気道確保は、舌が落ち込み、気道が閉鎖するのを防ぐために行います。
傷病者の下あごの骨の部分を持ち上げるようにして気道の確保を行います。

【人工呼吸】
傷病者の気道を確保し、鼻をつまみます。次に自分の口を大きく開けて、傷病者の口を覆い、約1秒かけて傷病者の胸が上がるのがわかるくらい息を吹き込みます。
感染防止器具を使用することをおすすめします。

【胸部圧迫】
いわゆる、心マッサージのことで、心臓のポンプ機能を代行するために行います。
自分の手掌基部を重ねて傷病者の両胸(乳頭)の真ん中に置き、両肘を伸ばして垂直に体重をかけて、胸骨を4〜5cm(成人の場合)押し下げます。


あなたの勇気が人を救います。
もしものときは勇気を持って「一次救命処置」を行ってください。

薬剤師   頼實 雅之

2008年10月

ロイヤルローズ

今月はナデシコ科のロイヤルローズです。



さて今回は、前回の「AED」の回で予告してましたとおり、「一次救命処置」の手順を簡単にご紹介させていただきます。


<<<<傷病者が発生しました(成人)>>>>

@ 意識の確認と通報
傷病者の意識があるかを確認します。
意識が無い場合は、協力者を求めて119番と「AED」の依頼をします。
(協力者がいない場合は救助者自身が行います)

A 気道確保と呼吸の確認
傷病者の気道を確保し、普段どおりの息をしているか確認します。
普段どおりの息をしていない場合は人工呼吸と胸部圧迫に移ります。

B 人工呼吸と胸部圧迫
人工呼吸2回後に胸部圧迫30回を繰り返します。
このときに「AED」が到着したらすぐに使用します。
「AED」使用後は、また人工呼吸と胸部圧迫を5サイクルし呼吸の有無を確認します。呼吸が回復していない場合、再度「AED」を使用し、このサイクルを続けます)

C 救急隊の到着
救急隊が到着したら、速やかに救急隊に引き継ぎます。


次回は今回登場した用語の「気道確保」「人工呼吸」「胸部圧迫」についてご説明します。

あなたの勇気が人を救います。
もしものときは勇気を持って「一次救命処置」を行ってください。

薬剤師   頼實 雅之